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働きやすい会社と育休の関係


shinjuku

■働きやすい会社ランキング

よく、「働きやすい会社」とか「人を活かす」とかそういったテーマでの会社ランキングがあります。
各種メディアが会社へ回答依頼をしてきて、そのうち、人事制度に関する質問への回答作成は人事部門にまわってきます。

こういうランキング調査は、新聞などのメディアでも企業名が出ることも多く、影響力も大きいので、会社にとってはお金をかけずにPRできる良いチャンスです。
そのために、一つ一つの回答に熟慮することになります。

■働きやすい会社調査の質問項目 -「育休取得者数」「育休取得率」への疑問

こういった調査の質問に、必ずと言っていいほどあるのが、育休の取得者数とか育休取得率という質問です。
育休取得者数の場合は人数が多い方が、育休取得率の場合は取得率が高い方がランキング上位になりやすいのだろうと想像します。

でも、私はこの質問にすごく疑問を感じます。

確かに、育休制度があっても取得できなければ意味がないのでしょうから、取得者数・取得率が高い方が良いのは分かります。
でも「育休について思うこと」で記載しているとおり、私のような産休明けで復帰している社員は取得者数・取得率の向上には寄与しません。
結果として、ランキングを下げる要因になってしまいます。
しかし、私は育休を取得しにくいことを理由に取得していないのではなくて、社員側の意思として取得したくないから取得していないだけです。
これは「働きやすい会社」かどうかとは別問題のはずです。

■育休をとらなくても働き続けられる会社が、真の働きやすい会社ではないか?

私の場合は育休をとらずに産休明け早々に職場復帰していますが、視点を変えればむしろ、育休をとらなくても働き続けることができる会社という見方もできます。

育休制度について考えるとき必ず議論になるのが、休んでいる間にキャリアアップが中断するということです。
長期の育休を取得するのは女性が多いので、多くの女性のキャリアアップが中断する。
結果として、女性の管理職がなかなか増えない。
結果として、管理職層の意識がなかなか変わらず、会社内のワーク・ライフ・バランスに対する意識が浸透しない。

と、色々なところに派生していくのですが、そもそも「キャリアアップの中断をさせない」ための環境がある会社の方が、本当の意味で働きやすい会社だと思うのです。
そのためにはもちろん、保育園に預けられるなどの、働くお父さん・お母さんの環境が整っていることが前提かもしれませんが。。。
育休取得者数や育休取得率が、どこまで「働きやすい会社」ランキング調査の集計において重きをおかれ評価されているかは分かりませんが・・・
少なくとも、ランキング結果を鵜呑みにして、「育休取得者数を増やそう!」「育休取得率を高めよう!」というのは、目指すべきゴールを誤っているような気がしてなりません。

私としては、むしろ、子供が保育園に預けられなくても仕事ができる仕組み・サポートや、子供を保育園以外に預けることに対する仕組み・サポートの提供など、キャリア継続を主眼とした仕組みづくりを構築していく方が、意味のある取り組みなのではと思いますし、そういう思想が高まることを期待しています。



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