私のダンナさんは、おそらく「イクメン」の類に入る人です。
子どもの扱いも上手。
料理も出来る。
一通りの家事も大丈夫。
おそらく長期間私が家を空けたとしても、彼はなんなく全てをこなしてくれるでしょう。
なので。家事分担でモメたことはほとんどありません。
そんな我が家ですが・・・
数年前。私は彼のYシャツのアイロン掛けをやめました。
私、アイロン掛けって結構好きです。
キレイになっていくことが目でみて分かる。終わると達成感のある家事です。
結婚してから、ずっとダンナさんのYシャツのアイロン掛けをやってきたのは私でした。
当時は、いかにも「愛する夫のため♪」という作業な気がしていたほど(笑)
でも私には不満がありました。
それは。
彼がYシャツを脱ぐときに、脱ぎっぱなしにすること。
ボタンダウンのボタンを外さない。
袖のボタンも外したり、外さなかったり。
袖が中に入っていたり、出ていたり。
これは洗濯機をまわす前の私をとてもイライラさせました!
このまま洗濯機に放り込んでもよいのです。
でも干すときに、アイロン掛けをするときに、結局は整えなければなりません。
そして、それを行うのは私です。
私は何度となく、ダンナさんに言いました。
「洗濯とか手間がかかるから、ボタンくらい外してくれないかしら」等々。
しかし一向に改善が見られないのです。
繰り返し、繰り返し、ぐちゃっと脱ぎ捨てられるYシャツを直してきた私。
心の中ではイライラするものの、諦めを感じるようになってきました。
そんな日々が続いたある日。
私はアイロン掛けをやめることにしました。
今から5年以上も前のことです。
徐々にフェードアウトしていきました。
すると。
着るYシャツがなくなったダンナさんは、自分でアイロン掛けをするようになりました。
特に私に文句を言うでもなく・・・
自然と、アイロン掛けは彼の仕事に変わっていきました。
さらに私は。
彼が脱いだままに洗濯をし。
彼が脱いだままに干すことにしました。
さすがに袖が出たり入ったりは直したけど。
ボタンは適当に。
シャツの裏表も、彼の脱いだままに。。。
しかし彼は何も気にする風でもありませんでした。
そのうち。自分の気に入ったアイロンとアイロン台まで購入してきました!!
(彼はけっこう形から入るタイプ(笑))
私の目的は。
彼に、アイロン掛けを通じて自分のYシャツの脱ぎ方を反省し、洗濯・アイロン掛けをする私の苦労を理解させることでした。
しかし。
彼はそんなことに全く気付くこともなく(笑)
むしろアイロン掛けを自分の仕事としてやりだしたのでした。
私の分担が減った!
違う結果ではありますが、これはこれでOK・・・かな?
とはいえ、なんだかスッキリしないので。
あるとき彼に、私がなぜアイロン掛けをやめたのか伝えたのでした。
すると彼は。
「全然気づかなかった!自分でアイロン掛けしていても、ボタンや服の表裏なんて、全然気にならないけどね」と。
あらら。私の意図はまったく外れ。
むしろ。
あるときヘルプに来てくれた義母からは、「Yシャツのアイロン掛けをさせられているなんて、息子が可哀想」と言われる始末(苦笑)
でもまぁ。
いつの間にかアイロン掛け係はダンナさんの分担として定着したので。
このままでいいやと数年を過ごしました。
とはいえ、彼にとってアイロン掛けは、億劫なようなんです。
アイロン掛けを始めるのに、なかなか重い腰が上がらず。
Yシャツの替えがなくなってから、ようやく毎朝1枚ずつアイロン掛けをするという日々…
そんな億劫そうな姿を見るたびに、私は、なぜアイロン掛けをやめたのか伝えたのですが。
毎度。
「僕はアイロン掛けするときに気にならないけどなー」と響かない様子。
洗濯に出すYシャツの脱ぎ方にも全然改善がない!
のでした。
だったらこのままでもういいやと数年過ごしてきたのですが…
ここ最近。
彼の仕事がかなり忙しくなってきたようで。
なんだかとっても余裕がなさそうに見えたものだから。
たまったYシャツのアイロンを掛けてあげたのですね。
彼はもちろん素直に喜んでいて…
しばらく私がアイロン掛けをすることが続きました。
そんなある日。
洗濯をまわすときに。
「最近、Yシャツがきれいに脱いであるなぁ」
と思うことが多くなりました。
襟元を前洗いするときも、一手間がかからない。
たまたまかな?と思いながら過ごしていましたが、しばらくずっとそんな日が続き…
洗濯をするたびに、彼に改心したのか聞いてみようかな?という思いが頭をよぎるのだけど。
偶然だと言われるのは、なんだかガッカリするし。
これは聞かないでおこうと思って、やり過ごしていました。
すると先日。
洗濯をしている私に向かって彼が。
「ねぇ、最近気づいたことない?」
と言ってきたのです。
もちろん頭にはYシャツがきれいに脱がれるようになったことがよぎるのですが。
ガッカリさせられたくない。
「何?」と答える私。
するとダンナさんは。
「Yシャツ、ちゃんと脱ぐようにしたんだよー」と。
やっぱり、そうだったんだ!
10年越しで私の想いは通じたのでした。
Yシャツの脱ぎ方なんて、小さなことだけど。
それが生活習慣の合わなさとして、心の奥底に澱のように積み重なったり。
洗濯をする者への思いやりのなさとして、がっかりさせられたり。
それがようやく。
心からスッキリとしたのでした♪
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↑ダンナさんセレクションにより我が家にやってきたアイロン。
ドイツDBK社のアイロンで、クラシカルデザインに惹かれたものと思われます…